4才の柴犬さんです。
昨年の5月頃から皮膚病を患っておられました。
最初は眼の周りを痒がるだけでしたが、次第に口やお腹まで広がってきました。
痒みは強いがステロイドを飲ませると楽になる。
でも効果はもって1日。
翌々日には元の痒さに戻っているそう。
「これは付き合っていかないといけない病気なのか?何か治療法はないのか?」
こんな風に思われて当院を受診されました。
それもかなりご遠方からお越しくださいまいました (車で2時間弱だそうです)
それだけ悩んでおられた、ということですね。
初診時の写真です。
口の周りが禿げています。
皮膚が赤黒くなり、腫れて厚くなっています。
これが両側にあります。
写真ではわかりにくいですが、両目の周りも同様な症状です。
お腹も真っ赤ですね。
後肢で掻いたり、舐めたりしています。
検査で見つかったのは僅かなカビのみ。
年齢を考慮すると、原因として疑いが強いのはアトピーか食物アレルギー、および二次的に発症した細菌感染。
普段なら抗生剤とすでに飲んでいるステロイドを処方し、2週間程度で再診。
ステロイドの量を減らせたかどうかをまず確認します。
ところがこの子のお住まいがかなりご遠方なの頻繁な通院は困難とのこと。
(それはそうですよね^^;)
なのでいきなりですが、1ヶ月分の抗生剤、ステロイド、および除去食(食物アレルギー治療用フード)をご用意。
また念のためノミ駆除の経口薬も飲ませていただきました。
1ヶ月の間、抗生剤を飲ませ、食べ物は除去食とお水のみ。
そしてステロイドは痒みを見ながらの投与。
痒みが少なければ投与間隔を空けていただくよう、お願いしました。
そして1ヶ月後。
痒みが明らかに減ってくれました。
ステロイドの量もどんどん減ってきて、受診前10日間は投与せず。
それでも痒みは減ったまま。
被毛も明らかに伸びてきました。
さらに1ヶ月後 (初診時から2ヶ月後)。
痒みは僅か。 (普通の子でもやるくらいの掻き方)
全然許容できる程度の掻き具合。
ステロイドは前回から全く飲ませていません。
写真はこちら↓